「お前の奥さん一か月間貸してくれよ。」僕が絶対に断れない状況で妻が上司に抱かれる夜。 海老咲あお

人妻が上司の執拗な要求に屈する心理描写が鋭い作品。権力に翻弄される夫婦の悲劇を、海老咲あおの切ない表情と肉体の襞まで写し出すカメラワークが克明に描く。途中、ベランダでバスタオルが滑り落ちるシーンでは、Gカップの揺れが自然光に煌めき、背徳感と官能性が融合。後半では「奥さん専用」と書かれたネックレスが重要な小道具となり、所有欲と抵抗のはざまを象徴する。

営業部の飲み会後、部下の自宅に押しかける課長の悪質な罠。ロッカーに貼られた家族写真を指さし「この笑顔を崩したくないだろう?」と脅す。パジャマ姿の妻がリビングのソファで震える間、夫はキッチンでグラスを握り締め、氷の軋む音が部屋に響く。雨窓越しの車のヘッドライトが不規則に照らし、姦通の時間がカウントダウンされる緊張感。
ネクタイで目隠しされた妻の耳元で「指輪は外したか?」と囁く上司。冷えたベルトの金具が鎖骨を這い、シャツのボタンが歯で一粒ずつ噛み切られる。唾液の糸が乳首と唇を繋ぐクロースアップ後、灰皿に溜まったウイスキーを胸に垂らし舐め回す。30分に及ぶフェラチオシーンでは、頬に深く窪んだラインと喉の動きが粘液の光沢と共に撮影される。
ベッドルームの観葉植物の陰から映る重なる影。汗で貼りついた髪を掴まれ「お前の匂いが消えるまでやる」と壁に押し付けられる背面位。股間から滴る体液が畳に染み広がる様子を定点カメラが捉える。クライマックスでは突然の雷光と共に「貸したのは体だけじゃないだろ?」という台詞が炸裂。終幕、破れたストッキングがゴミ箱に丸められ、夫婦の無言の朝食シーンで幕を閉じる。

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