パート先で出会った男子学生の合鍵を預かって家事代行する代わりにSEXを交換条件にして卒業するまでお世話してあげた。黒木奈美

パート先で出会った男子学生・拓也（仮名）との密やかな契約を描いた本作。家事代行と引き換えに肉体関係を結ぶ「互助システム」が軸となり、主婦・奈美（黒木奈美）が学生寮に通いながら拓也の生活を管理。掃除や料理だけでなく、性的欲求まで満たす日々が続く。当初は淡々とした取引だったが、次第に彼の依頼がエスカレート。卒業までの期限付きという縛りが、逆に背徳感を加速させる。

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拓也の狭い学生寮が主舞台。洗濯物が散乱する部屋で、奈美が掃除機をかけながら拓也の視線を感じる。合鍵を預かる関係から生まれる「侵入される緊張感」と「支配される快感」が交錯。夕暮れ時のキッチンで野菜を切る音、シャワーの水音がBGMとなり、日常に溶け込む不倫の時間が浮かび上がる。最終的に拓也の就職が決まった夜、卒業を目前にした別れのセックスで幕を閉じる。

拓也のシャツのボタンを外す奈美の指先が、洗剤で荒れた手首を見せる。学生寮の布団の匂いと柔軟剤の香りが混ざり合う中、彼女が洗濯物をたたむ動作が徐々に緩慢に。「お風呂、沸かしときましたよ」のささやきに、拓也がタオルで頭をゴシゴシ拭きながら近づく。冷えた麦茶のグラスがコップに当たる音、エアコンの送風音が、肌を触れ合わせる瞬間の無音を際立たせる。

押し入れからあふれる衣類の山を背に、畳の上で絡み合う二人。学生用の低反発マットレスが軋む音と、奈美の「あ…だめ、ここ汚れる…」という呟きが現実感を演出。拓也がアルバイト先のコンビニ名入りエプロンを着けたまま迫る場面では、ポリエステル生地の擦れる音が生々しく響く。クライマックスでは、卒業証書のケースを枕代わりにしたまま、朝日が差し込む窓際で汗まみれの抱擁が続く。